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== 永桃学園日誌 ==

LEVEL.12(進之助+和磨)

設定は此方から

うしろのパディントンの後日談。
カワチへ行こう。


盛大なくしゃみに驚いて進之助の肩が跳ねた。
風邪でなくてもそれくらい出る、と鼻を啜る和磨に言い返されたのは一時間前。
薬局コーナーの一角は本日20%オフ。
早々に撤回して風邪薬を手に取る背中に対し、ほら見ろと視線を送りながら少し笑う。

「だから裸で寝るのやめろっつったろーが。」
「……違うもん、祟りだもん。」
「何だソレ?」
「こないだの連休中さ、法事あるから地元に帰ったでしょ僕。
 その時に供えるお団子って食べると “風邪引かない”って言われてんだけど
 僕だけ断固拒否して逃げたんだよね……だって、婆様が作るの不味いんだもん。」
「そんな不味いのかぁ……?」
「もうベトベトのザラザラのドロドロに。」

聞いているだけで顔を顰めてしまう話。
と云うか、冷えるならその開けっ放しの胸元を何とかしろと。


最近、ちょっとした買い物はカワチで済ませる事にしている。


生徒で賑わう近場のコンビニと違って、見知った顔に遭う確率は低い。
制服姿は進之助と和磨くらいか。
寒い中、約3倍の距離を歩く事を考えたら当然だろう。
ヌイグルミを抱えた客として店員に顔を覚えられた所為だ、それもこれも。
しかも帰り道で気になるあの子に見られてしまった悲劇。
如何にも行き難いので困っていたところ、和磨に誘われたのが始まり。
品数と安さを考えれば確かに此方が得か。
500mlペットボトルの緑茶や烏龍茶が1本59円均一は魅力的。

「コンビニは何でも高い」と支出を惜しむルームメイトは此処の常連らしい。
セールでは得な物を買え、と云うのが彼の信条。
財布からポイントカードを普通に出した時は思わず吹いた。


「愛はお金で買えないなんて綺麗事だね、愛を作るにはお金が要るんだよ。
 コレ買わなきゃ身体使って愛し合えないし、産むならもっと掛かるからねぇ。」
「で、お前は俺にどんな解答求めてんの……?」
「別に?黙って聞きたまえ、10年後くらいの為に。」
「どーせ俺には必要無い物ですよッ!」

激高する進之助を他所に、和磨は自分のカゴへ新たな箱を。
チョコレートを思わせるカラフルなパッケージの中身は、例のゴム製品。
顔見知り同士などあまりに生々しくて聞きたくないのに。
見ない振りをしつつ適当に受け流そうとしても、させてもらえない。
それは進之助と和磨、双方の性格の所為。

「最近、夜しかコミュニケーション取れないから特に貴重なんだもん……
 今日だって篁さんと遊んでるし、こないだ新しく彼女できたって言われたし。」
「またかよ、また丹と一緒なのかよ……」

溜息混じりで吐かれた和磨の呟きは切実。
ある意味哀れだが同情どころではなく、進之助は複雑な心境。

「守君あーゆー子好きそうだよね、てゆか弱そう。」
「どーゆー意味、意味判らんっつの!」
「恋愛スキルもヒヨコなんだねぇ、いつニワトリになれるやら。」
「ヒヨコ呼ばわりすんな、お前こそ鷹になれなかった雀のクセに……」


重くなったカゴを下げて足はレジへ。
賑やかに夕方は過ぎて、帰る巣はさらに騒々しい場所。
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