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== 梅染街 ==

キャンディは夢魔の果実(楔波×和磨)

*同性愛描写(♂×♂)
予定変更で早めのアップです、ちょっと長くなった分だけ濃く。
微エロ止まりとは決めてたものの、どうせならギリギリまでと思って(笑)。

和君とこのカフェとは違うスタイルですが、和磨の雑貨屋でも仮装します。
服も売ってる店なので店員がマネキン代わりに着る、と。
この場合はハロウィンパーティ衣装ですね。
ちなみに制服は決まってないです。
イベント期間外では私服+ウサギプリントの水色エプロン。

さて、当初はハロウィン2本の予定だったのですが…
勢い余って3本目も書き上げちゃいました。
此方は31日にアップされるので、暫しお待ち下さいませ!


「Trick or treat?」
「……お前はどっちがえぇ?」

訊ねたのは和磨の方なのに、そんな返答は狡い。

冴えた金色の瞳はいつも黒猫を思わせる。
赤いソファーに悠々と身を沈めて黒髪を乱し、楔波は瞼が重たげ。
今にも眠ってしまいそうで、和磨も選択を呟いた。

「えっと、じゃあ……」



10月最後の日、雑貨屋のハロウィンイベントも今日で終わり。
日曜日なので午前中で仕事を済ませ、接客用の衣装のままマンションに来た。

普段着でも通じる紫紺のジャケット。
ただし背面に生えているのは、小さな悪魔の羽と尻尾。
毎日着ていた所為か、外を歩く事にも抵抗無く。
言い付けだった訳でも着替えるのが面倒だった訳でもない。
時々しか与えてくれない「可愛い」の言葉を、少しだけ期待して。

訪ねた時、部屋にはソファーで昼寝をしていた楔波一人。
そうしてお決まりの台詞を投げ掛けて、今に至る。



「もうえぇか?」
「まーだ、だよ。」

ソファーの上で向かい合い、和磨は真剣に悪戯の最中。
骨張った手を軽く握って支える左。
小さな筆を握る右。
筆先を走らせれば、楔波の爪がエナメルの暗紅に濡れた。

果実の色を揃えたマニキュアは雑貨屋のハロウィン限定商品。
中でもカシスの小瓶は一際艶めいた紅。
お菓子よりも此方が良いだろうと、紫亜へのお土産に持ってきた物。


「よし……、綺麗に出来た。」

満足げな笑みで和磨が軽く息を吹きかけ、完成。
色香のエッセンスになるマニキュアは堅い指先でも趣がある。
前々から一度施してみたかったのだ。
カシス色に染まった爪は飴玉にも似た甘やかな艶。

楔波にとっては、爪の色が変わったくらい如何と云う事も無し。
不快そうでもないが気に留めてもいない。

「うん、楔波やっぱり赤い色も似合うね。」
「そぉか……」
「美味しそうな色でしょ、飴みたいで。」
「……食いたいか?」

口数少ないだけに、楔波の言葉は一つ一つが低く響く。

此れが冗談なら返答など幾らでもあったのに。
そんなつもりで言った訳じゃなかったのに。
視線で捕らえられては、はぐらかす事も拒否も出来ない。

「うん……」

甘い頷きで小瓶を置き、大事そうに楔波の片手を取った。
眼前に翳すと暗紅の艶が和磨を誘う。
最初から貪ってしまうのはあまりに勿体無い。

指先に口付けた時、リップバームを塗っていた事を思い出した。
ぬるりとした感触を以って唇から爪が滑る。

乾燥する季節が始まってから既に習慣。
甘い香りを好む和磨が選んだ物はやはり食べ物に似ている。
唇を舐めると蘇る、果実と蜂蜜の潤い。
次いで舌を這わせた爪に甘味を感じる気がしたのは、其の所為か。

「んっ……、んく……っふぁ……」

控えめな動きでも濃桃色の舌は休まない。
水音で溜息まで濡れ、唾液を滴らせる指先は妖しいまでの艶。
最初に塗った爪はもう乾いていて、口付けても痕が残る事は無かった。
唇が暗紅に染まっても構わなかったのに。

ソファーに投げ出された楔波の脚。
甘い微熱を如何にかしたくて、和磨が腹の上に乗った。


三つの願いを叶えると云う悪魔は、代償として魂を求める。
では寝床に現われる悪魔が求める物は?
夢魔と呼ばれる彼らの目的は、眠っている者と交わる事。


「他の場所も、舐めて良い……?」
「……そのつもりで来たんやろ、お前。」

熱を見透かした楔波の薄笑いに、翠の双眸が潤んで揺れた。
一本咥えていた唇へ突き立てられる二本目。
急に舌を摘み上げられ、息苦しさに呻いた声は甘く。


何度目であっても、欲しがる気持ちを認識しては頬が熱くなる。
言葉にしなければ楔波は触れてくれない。
和磨の羞恥を愉しむように。
情欲を持つのは、互いに同じであっても。

口腔に溜まった唾液を緩く掻き乱され、唇の端から伝い落ちた。
指を抜かれても名残惜しげに糸を紡ぐ。

焦れた和磨の手も楔波の方へ伸びる。
読み難い表情を窺ってから、下腹部の布を開いた。
此処に触れるのは、了承を得てからでないと機嫌を損ねる事がある。
どんな時でも主導権は楔波の方。
それならば、もっと強引に求めてくれたって良いのに。


溜息混じりに考え事をして油断しきっていた。
和磨の腹へ滑り込む、堅い手。
ジャケットに袖を通したままシャツだけ捲り上げられる。

「っわ……、ぁ、んんッ!」

胸元を曝け出されて戸惑う声は、途中で喘ぎに変わる。
唾液で濡れた指に乳首を弾かれた所為。
摘まれて膨れたところで、和磨も自分の手を上から重ねた。


「今日は、言ってくれる……?」
「そない強請らんでも、可愛いって思ってるで……和磨。」

囁かれた言葉で、甘ったるい感覚が胸に染み込む。
急速にカシスの飴玉が溶け出したような。
ハロウィンのお菓子は魔法仕掛け。
其処に苦味など無く、高い糖度に身体の底から熱くなる。

唾液が溢れそうな程に飢えた舌先。
目の前の唇を味わいたくて、歯を立てずに噛み付いた。



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