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== 梅染街 ==

チョコレートは魔法の杖(瑠夜×和宏)

設定は此方から

*同性愛描写(♂×♂)
1日は瑠夜×和宏、31日は楔波×和磨アップしまーす。
どちらも受けの子がちょっと頑張る感じで(´∀`*)

考えてみれば、うちでメインの男性キャラはミント苦手な子多いみたいです。
和磨だけは例外で甘いのも辛いのも好物。
ちなみに、和君が持ってたチョコは和磨があげた物って裏設定だったり。
瑠夜が知ったらますます険悪になるので、そこは口チャックで(笑)。

挿絵(桜桃さん宅)

「Trick or treat!」

黒いジャケットの魔法使いと白いパーカーのゴースト。
お決まりの台詞を交わし、口許が綻ぶ。


仮装と云う程ではない普段着でも、お祭り事を愉しくするには格好から。
和宏が纏うのは黒いベルベット。
ゆったりした大きさなので細身の彼には袖も裾も余る。
合わせ目を留める紐は蝶結び、魔法使いのローブを思わせた。

ゴーストの顔が付いたフードに隠れた表情。
手を伸ばした魔法使いが白を捲り取れば、現われるのは黒髪の瑠夜。

「生き返った?」

悪戯めいた行動、笑みにつられてしまうのは毎度。
いつもしっかりした和宏が時折見せる幼い面。
貴重なだけに瑠夜にとっては嬉しくて、少しだけ心が騒ぐ。


「蝙蝠と黒猫は分かるけどさ、ハロウィンに蜘蛛は要らないと思わねぇ?」
「和、苦手でしたっけ。」
「うん……モチーフでも、ちょっとゾゾゾッてする。」
「そうですね、ある意味お化けより怖いかもしれません……」

持ち寄ったお菓子を食べながら他愛無い話。
考えてみれば、今こうやって過ごしているなんて不思議である。
去年までの瑠夜には馴染みの無い日だったのに。


カボチャのクリームは舌に色濃く残る味。
甘くなった口腔を緑茶で流していると、肩を指先で突付かれた。
見てて、と袖の中に和宏が一瞬片手を引っ込める。
くるりと回して飛び出した時、先程まで無かったチョコレートの包みが一つ。
緩い袖なら隠し持つには充分の広さか。

「魔法みたいですね、その格好だと。」
「あはは、コレ一つしか無いから半分こして食べよっか。」

緑の銀紙に包まれた、大きめの棒付きチョコレート。
剥がした下からプリントされたジャックランタンが顔を出す。
しかし更にまだ奥があるらしい。
二つに割られた断面、甘い褐色に挟まれて淡い緑。

チョコレートの甘さを邪魔して、鼻先を突付く香り。

「チョコミントだってさ、アイス以外だとなかなか無いよなー。」
「はぁ……、そうですね……」

生返事には理由がある。
味覚が子供なので、ミント系の食べ物は正直なところ苦手。
ドロップ缶の薄荷もいつも最後に残る。
全く食べられないと云う訳ではないものの。


なのだが、和宏がそんな事を知る筈もない。
屈託無く微笑んで差し出された塊。
押し返すなんて出来ずに受け取り、恐る恐る一口齧った。

噛み砕かずに飲み込もうとして失敗、已む無く歯を立てる。
口腔の熱で溶け出したビターチョコが張り付く。
そして混じり出すミントの風味。
ひりひり焼き付く清涼感に、瑠夜は咳き込むのを堪えた。
無理やり呑み込むと背筋に寒気。

確かに苦くはなかったが、手の届かない部分に冷気を感じる。
喉から胃の奥まで違和感が続いて消えず。
けれど、まだチョコレートは半分以上ある。

「瑠夜……もしかして、苦手だった?」

覗き込まれて、言葉に詰まる。
今回ばかりは読まれてしまっても仕方ないか。

「……どうして、そう思うんですか?」
「だって涙目じゃん、苦手だったら言ってくれて良いのに。」
「でも、和がくれた物ですから……それに全然駄目って訳じゃ……」
「あ、ほらまた!……ちょっと、目、瞑っててな。」

制止を無視して、また一口だけチョコレートを含む。
けれど欠片を飲みこむ事は叶わなかった。


同じ目線のままで肩を柔らかく引き寄せられる。
近付いて混じる吐息の熱。
躊躇いがちに、和宏の唇が触れた。

呆けて緩んだ隙間から絡め取られる、半分溶けた塊。
後味だけを残して口移しで消えた。

「瑠夜さ……俺にいつも無理すんなって言うくせに、自分でやんなよな……」

重なっていた部分にチョコレートの色。
キスした印の押された唇で呟いて、和宏が赤い顔を背ける。


「たまには良いじゃないですか、これくらい格好付けたって。」
「だから、我慢しなくたって……」
「それに……、頑張ったらご褒美貰えましたしね、今。」
「…………ばか。」

照れ隠しの悪態も甘くて、惜しむように唇を舐めた。
瑠夜の舌と喉の奥が覚えている清涼感。
今だけは不快でないと感じるのは、きっと、魔法使いの所為。
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