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== 梅染街 ==

プレナイトグリーンの魚〈1〉(楔波×和磨×紫亜)

*同性愛描写(♂×♂)
濃いめのエロスが書きたくなりまして前回に続いて3人。

最初に考えてたのはプールネタ重視で、更衣室の個室の予定でした。
声出せない状況で密着して蒸し暑く…みたいな。
でも3人ともイメージ的にプール入らなそうなんですよね、サボリ常習だし(笑)。
桜桃さんに夜の学校て案いただきまして、その方向で書いてみましたv


陽が落ちる時間が遅い季節でも夜は必ず来る。
塗り潰された漆黒は色濃く、真昼の輝きや喧騒など容易く呑み込んで。
靡く風が途切れれば妙な息苦しさに襲われる。
不安を掻き立てるような蒸し暑さ。

微かな光が数える程度だけの中、闇に佇む学校は一際不気味に映る。
夏休みで誰も居ない筈の校舎。
果ての見えない真っ暗な廊下に、声と人影。

「こんなにぶっ掛ける事無いじゃないか……ひどいよ……」
「えー?でもほら、俺も和磨の所為で濡れちゃってるし。」
「……お前ら五月蝿い。」

呟きと、含み笑いと、溜息。
会話の間にも歩みは止まらず、ただ一室を目指す。


夜の学校に忍び込むのは初めてではない。
見回りが何時か、何処からなら入れるか等、すっかり憶えてしまった。
元から色々と緩い学校だが其処には警備も含まれている。
勿論、侵入の上で油断は出来ないものの。

プールに行きたい、と紫亜が言い出したのは二時間程前だったか。
三人揃っての夕飯の後、突然。
意見の賛同は微妙なところだったが、何だかんだで出掛ける事になった。
水着に着替える訳ではないので荷物は無し。
気紛れを起こすのは此の双子のよく似た点であり、いつも通り。
授業のプールは毎回欠席するくせに。

そう訝しむ和磨の方も、彼らと一緒に居るので言える立場ではないが。
色素が薄く、手入れを欠かさない髪と肌。
和宏に誘われても日焼けや塩素の問題を理由に断っているが、実はもう一つ。
情交で痕だらけの肌では水着になれない。


「……はぁ。」

嘆きを含んだ小さな息を零して、思い返す。
綺麗な青のプールも、夜には冷たく黒い水が揺れているだけ。
広々とした水面からは底など見えやしない。
怪談なら、亡霊の腕が生えて手招きでもしそうな気味悪さ。
最初は靴を脱いで足だけ浸かっている程度だった、飽くまでも。

紫亜が此方に水飛沫を跳ね上げたので、つい応戦したのが間違い。
気付けば、洒落にならない量を浴びせられてしまった。
土砂降りの中でも歩いて来たような濡れ方。
紫亜も髪から雫が滴っているものの。

夏とは云えども簡単に乾きそうもなく、とても此の侭では帰れない。
教室のジャージは洗濯する為に持って帰ってしまった。
そうなれば、服を借りるには保健室。

「何や、白衣で帰る気かお前。」
「違うよ……、もしもの時の為に着替えが置いてあるものなの。」

抑揚の無い声で答えて、辿り着いた保健室の戸を開ける。
先程から和磨はほとんど無表情に近い。
しかし思考が読み取れない楔波と違って、翠の眼から窺えるのは不機嫌。
プールを後にしてから、口数が少ないのも其の所為。
感情が態度や顔に出る和磨は大変判り易い。


必要最小限に抑えた灯りの下、それらしき引出しを一つ二つ覗き込む。
ジャージは割と早く見つかった。
何となく二人から離れて衝立の向こう側へ。

肌に張り付いたシャツとジーンズが気持ち悪くて、捨てるように床に落とす。
脱いだ拍子に乱れた髪を直し、水で重くなった服を拾って畳んだ。
湿っぽい下着一枚きりの恰好。
流石に此方は替えがないので如何しようか、そう思った時。

後から手首を掴まれて悲鳴を呑み込んだ。

「……ちょぉ、来い。」
「えっ、痛……」


背中を向けていたので全く気付かなかった。
反論も抵抗も出来ずに楔波に引き摺られた先は、ベッド。
怯んでも無駄な事で、強制的に座らされる。
和磨を捕獲している手は相変わらず少しも力を緩めない。

如何云うつもりなんだか。

思案する間も無く、紫亜が膝の上に圧し掛かってきた。
猫に似た金色の眼は暗闇で妖しく光る。
真正面から向けられて顔を逸らしても、冷たい指が顎を掴む。

「和磨、何さっきから怒ってるのさね?」

問う声は笑っていない。
水に潜るよりも息苦しく感じて、思わず口を開けた。

「プール嫌だった?楽しくなかった?」
「それは、違うよ……」
「水掛けたから拗ねてる?」
「えー……、いや、よく分かんない……」

結局のところ其れだけなのかもしれない。
改めて訊かれると、理由としては小さい気がして頷けないものの。
着替えなら此処にあるので解決した訳だし。


「そ、分かんないなら別に良いさね。」

不意に微笑んで頬に唇を落とされる。
そのまま抱き付かれ、背後に居る楔波の胸に倒れ込んだ。
双子二人に挟まれる体勢。
降り注ぐ栗色の髪は冷たく濡れていてくすぐったい。

身を捩ろうとして、顎を掴んでいた指に首筋を撫でられた。
氷のような温度に震えが走る。

「此の状況で何驚いてんの?」

腹に乗り掛かる紫亜が金色の眼を向けた。
小悪魔の表情を以って。


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