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== 梅染街 ==

セミスイート・マシンガン(楔波×和磨)

*同性愛描写(♂×♂)
バレンタインSS、レトロ企画編。

いつもお世話になってます!の感謝を込めてチョコ代わりに。
最近まで甘々の何たるかが解かってなかったので、やっぱり此処でしか書けないわ私…!
後日談ネタもあるのでそっちも暫しお待ち下さーい。


虎グッズと入れ替わりにチョコレートが店内を占めたのが1月中旬。
ちょっと早すぎじゃない?
とか思っているうちに日数は流れ、2月最大のイベントはやって来た。

棚の前で思い悩む女性客の後姿、数知れず。
すっかり見慣れてしまった光景。
朝からラッピングペーパーとリボンを巻き取るのに忙しい手。
恋の決戦日、バレンタイン。



バイト先の雑貨屋はいつでも一足先に季節が巡る、そして当日こそ盛大に。
あんまり貰った事も無かったから縁が薄かった日。
でも去年までとは全然違う日。
今年からそうは行かない、男の子を好きになってしまったので。
贈る側なのは間違いなく初めて。

そして、今年の2月14日は日曜日。

バイトも夕方にならないと終わらない、届ける頃には間違いなく日が暮れる。
一回家に行った事あるし道も分かる……とは思う。
「夜にお邪魔しても良い?」って一言送ったけど、新着メールは0件のまま。


昨夜のうちに用意したチョコチップクッキーは鞄の奥。
僕の腕に掛かれば凝った物も出来ない訳じゃない、決して。
だって、あからさま過ぎる物なんて無理だよ、こっ恥ずかしい……
手作りってだけでも相当恥なのに。
そりゃお弁当はよく持って来てるけど、其れとはまた何か違う気がして。

渡した時の開口一番は多分、きっと、「何で?」だろうなぁ……
勝手に決め付けんなって?
いやいや、だって、クリスマスですら正しい知識が怪しかったんだもん。


開いた携帯を気にしながらの帰り道、やっぱり返事は無し。

冬は暗くなるのが早い、見上げてみなくても空は藍色。
急ぎなら電話で言っておけば良かったかな。
いや、もし留守電だったら意味無いか。
駄目って言われる可能性は五分五分なので動きようが無い、ああ、もう!
明日学校で渡せば確実だけど、やっぱり14日に拘りたい。

何を浮かれてるんだか、僕は……もう気分だけで甘すぎる。
最近ずっとチョコに囲まれてる所為かも。


「前見て歩かんと危ないで?」


人通りの多い街中でも僕の耳にはよく通る低音。

飛び上がって携帯が手から滑った。
ストラップを掴んで持ち堪え、顔を上げれば声の主は目の前に。

「楔……!」
「何や、んな目ぇ丸くして。」

ほんの今まで頭の中を占めていた相手が急に現れて驚かない訳が無い。
買い物帰りなのか袋を手に、無表情を此方へ向けているのは楔波。
淡々としてるのは全くの普段通り。

「だ……って、何で此処に?!いや、居ちゃ悪いとかじゃないけど!」
「お前が来て良いかってメール寄越したんやろ、せやから迎えに。」
「いや、そうだけど……だったら返事してよ……」
「ああ……面倒やから忘れとった。」

全てを片付けてしまう此の一言は何よりも強い。
でも、メールよりわざわざ出向く方が面倒じゃないの?
いつも楔波はさらりと容易く僕を喜ばせる、こうやって無意識の無自覚で。

てゆか、よく僕の居場所判っ……
あ、そーいやバイト先知ってるんだっけ。
働いてるところを、いつの間にか店の前から見られていたらしい。
自分から教えた訳じゃないから忘れてた。


何となく所在無くて思わず鞄を抱き締めた。
擦れ違う人から庇うように、でも割れたりしない程度に柔らかく。
クッキーどうしよう?
家まで届けるつもりだったけど今でも良いんじゃないか、ああ、でも……
出来ていた筈の心の準備も、予定が狂って何処かへ行ってしまった。

「……やる。」

そうしてぐるぐる考え事をしている僕の前。
素っ気無く楔波が突き出した拳には、今まで提げていた白。
これまた色気も素っ気も無いコンビニのレジ袋。

薄く透けて見えるので中身が何となく判る、けど、此れ……

「何で?!」
「チョコ嫌いか?」

予測してた第一声、僕の方が言っちゃったよ……だって、え、マジで?
袋を開いてはっきりと目にした正体。
四角くて薄くて、包装紙と銀色で二重に包まれた、板チョコ。

「チョコやる日やって聞いたから、適当に買って来た。」
「ソレ、紫亜君が言ってたの?」
「よぉ分かったな。」
「やっぱり。」

恐らく主旨までは教えてもらってないんだろう。
絶対面白がってんだろうな紫亜君、全部見透かした上で。


ああ、まったく、もう……
普通の板チョコだし、コンビニ袋だし、しかもレシート入ったまんまだし。
僕は如何にして乗り込もうかあんなに悩んでたってのに。
こんな奇襲は反則にも程があるってば。

爪先まで熱が巡って震えるくらい、嬉しい。


「で、お前のは?」
「……まだ、家で渡す。」


後になっちゃうけど「ありがとう」は其の時に言うよ。
まともに顔が見れなくて俯いたまま。
視線を落とした先にはコートの袖に隠れている指。
潜り込ませて、絡めて、歩き出す。


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== Comment ==

おわわvv
んもー甘い甘いww
作品が出来上がるたびに甘くなってませんかww(にやにや
紫亜もイイとこあるじゃないか!ってか遊んでるだけだろうけどw
更に楔波に「チョコ渡した後、綺麗に相手ごと食べるのもあるらしいさね」なんて教えてたりして、食べられてください。
楔波はきっと何も疑わずにそーいうもんだと想ってヤりますからw←
和磨君一人が悩んでドキドキして可愛くなっていくんだーwwもーw
で、次の日にでも紫亜に色々遊ばれて紫亜からもチョコを受け取ればイイと思います(何

いや、それにしても和磨君が可愛すぎる!
お話も可愛くてついニヤニヤしてしまったですよーww
ご馳走様でしたww
はーv甘いww
バレンタインですものっ!
だってチョコの日ですもの、こーゆー時こそ甘ーくしなくてはとv
糖度こんな感じで良かったなら安心しました!
本当に最近まで淡々辛口しか書けなかったんで修行中です(笑)。
バレンタインフェアでチョコだらけなコンビニの中で、
板チョコ選ぶ辺りの適当さがオイシイと云うか萌えると云うか(´∀`*)

いやぁ、やっぱり此のカプは紫亜君も外せませんからv
楔波君ただでさえ天然ですし、信じちゃうところが愛くるしすぎる!
うん、でも行事的には間違ってないと思います…
だってほら、バレンタインってそーゆー日じゃないですか(ニヨニヨ)。
吃驚しても、和磨も期待はしてた筈なんで大人しく食べられますとも。
ああっ、紫亜君からも頂けますか!ありがとうっ!
和磨もクッキー用意してますよー、勿論。
受け取ったからには、学校で紫亜君に食べられるの決定でv

はーい、コメントありがとうでしたっ!
後日談も執筆中ですのでそちらもお楽しみいただければ幸いv





        
 
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