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== 永桃学園日誌 ==

赤鼻パンク!(リリィ×風雅)

設定は此方から

*同性愛描写(♂×♂)
ゴーグルとサングラスの眼鏡っ子同士。
 

「あーい、どうもリリィさんご機嫌いかが~?」
「よぉ、飛島か……」
「おろッ、とうとうコンタクトデビューしたん?」
「別に……」


購買部の戸を開いて一瞬、カウンターで頬杖をついているのが誰か判らなかった。
風雅に向けられる黄と青の視線。
互い違いな双眸を持つ者など一人しか居ない。
特徴的なゴーグルが取り払われ、眉間の皺を深くしているリリィ。
レンズの有無で人は随分と印象が変わるものだ。

割ってしまったのかとも考えながらも、機嫌は斜めのようなので問わない事にした。
眼光が鋭いのは普段からなのだが今日は更に上。
突き刺さりそうにも感じて、思わず商品を選ぶ手も止まる。

「やーだァ、ボク何もしてないんだから睨まないでよー。」
「見えないだけだっつーの……ガム、食うか?」
「んーと何味?辛いの?」
「苺。」
「んじゃ貰うわ、あんがと。」
「……ん。」

一歩二歩、甘ったるい匂いが濃くなる。
入り口からでは判らなかったが、カウンターの方へ踏み出して漸く気付いた。
如何やら苺はリリィの口の中にもあるらしい。
銀色の短冊を受け取った風雅のすぐ間近、赤い風船が弾ける。

「なぁ、今のよりデカイの作れたら何でも云う事聞いてやるよ。」
「マジでェ?!何年もやってないから出っ来るかな~?」

そう言いながら一度でも興味を引いたらヤル気は充分。
屈服させる目的なんて別に無いけど、大切なのは愉しむ事。

口に放って顎を上下、柔らかくなった苺に舌先を突き出す。
幾度か失敗を経れば久方ぶりでも要領を得る。
思いの外に大きく膨れ上がって風雅が驚いてしまうくらい。
鼻先を越してもまだ息を吹き込める。

もう少し、
もう少し、

限界を告げたのは、パチンと云う音よりも塞がった視界。



「何もうヤダぁ、ベッタベタじゃんッ!て、笑わないのソコ!」
「ああ、悪いな……っくっく……」

八重歯を剥き出して吼えようともリリィは肩を震わせて笑うだけ。
先程までと立場は逆転、今度は風雅が睨む方。
いつも目を守っている赤いサングラスは外され手の中。
風船の残骸がベタリとレンズに貼り付いて、今やまるで機能を成さない。
爪で扱いても糸を引き、取り除くには手間も時間も掛かる。
ああ、考えただけで気が重くなってしまう。

「生活に支障無いんならまだ良い方じゃねーか、俺なんか何も見えないんだぜ?」
「ん?じゃ今日ゴーグルしてないんって、ソレ?」
「そ。ありがとよ、自分でやる分には腹立つけど他人だと面白いって判った。」
「うっわぁ、本当だ腹立つッ!」

一通りぶち撒けてしまうと、もう怒りはあまり沸いて来ないので口を閉じた。
計略に対して簡単に引っ掛かってしまった事とか。
犠牲になった可哀相なサングラスとか。
それらには目を瞑るとして漸く風雅も小さく笑った。
唇を尖らせて拗ねてみても、リリィには見えやしないだろうし。


「そーやさァ、ゴーグル無いのによくボクって判ったねェ最初。」

喋っている間にも、風雅の瞼は忙しない。
急に本来の色を取り戻した視界には妙な違和感がある。
そう云えば、他人が居る前で外すのなんて初めてだろうか。

「他に間違えようがねぇーだろ、お前みたいな派手な奴。」
「あー、それもそーだァね。」
「もっとこっち来いよ、ほら、顔見てやるから。」
「ボクの素顔はプレミアついてんのー、チョコ君にすら見せたコト無いのにィ。」

両手で隠そうとしても無駄な抵抗。
一歩早く掴まれ、何も遮る物の無い顔が覗き込む。

至近距離、視線が絡んだ。


「このままチューでもしてやろうか?」
「ボク甘いのは好きだけど……、どうしようかねェ?」
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