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== 永桃学園日誌 ==

マシュマロ中毒(丹+遠雷)

設定は此方から
忘れ物騒動。


時間が緩やかになる昼休みも残り10分。
空の弁当箱を片手、教室へ戻ろうとしていた丹の足がふと止まった。
階段の下、見慣れた薄茶の頭。

「遠雷先生どないしたん?」

しょぼん、なんて擬音が見えそうな後姿。
何事か体育座りで溜息まで吐いて。
まだ時間に余裕があるのを携帯で確認し、丹も降りて隣に。

「若しかしてクリームパン売り切れだったん?」
「篁、頼み聞いてくれるか?俺の手が緊急事態なんだ。」

丹の質問には答えず真顔の申し出。
こんな遠雷は初めて見るかもしれない。
徒事でない気迫に圧されて思わず頷いてしまう、と。

「髪……、触って良いか?」


一瞬、長い空白。


「うちの?」
「そう、篁の。」
「何で?」
「今日、寮にウサギ忘れちまって……」
「うちウサギやないで?」
「良いんだ、朝から柔らかい物に触りたくて、もう……」

今の遠雷の状態はふわふわ欠乏症とでも云うべきか。
よほど切羽詰った病状らしい。
まぁ、減るものでも無し別に構わないだろう。
丹が承諾すると、糸紡ぎに似た仕草で髪を撫でて絡ませる。
本当に小動物を愛でるような。
幾度も繰り返すうち骨張った指に馴染む、柔らかい黒。


「落ち着いた?」
「ん、癒された。でも、帰りまでまた我慢と思うと……」
「そっかー、そうやねぇ……」

少し考え込んで共に無言。
閃きで沈黙を破ったのは丹だった。

「じゃ、ズマ君は?くるくるふわふわもっふもふやで?」
「盲点だったな……分かった、ありがとな篁。」

遠雷の頷きは力強く一つ。
昼休み終了間際で別れて、各々の授業へ。

それから顔を突き合せなかったので、丹が午後の事件を聞いたのは寮に帰った後。
和磨が遠雷に足払いを食らわされて抱き付かれたとか。
尤も、彼一人が泣き喚いていただけなので信じてくれる人は居なかったが。
「何寝惚けてんだワカメ」と周囲は一蹴したらしい。
進之介に至ってはまた寝込んでしまいそうになったらしいし。
フルもっふの真実を知るのは、遠雷と丹のみ。


「俺、最近アレがウサギに見えてきた。」
「おおお、バッチリやったんやね!」
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