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== 梅染街 ==

デッドホワイト(楔波×和磨×紫亜)

*性描写(♂×♂)

年越し&新年SSです。
ネタ切れした訳じゃないけど、久々の三人。


ブランケットが取り払われたベッドは雪原を錯覚させた。
突っ伏して薄目を開ければ、シーツの真白。
本当は何処なのだろうか。
緑の眼を虚ろに、和磨の思考は夢現で霞んだまま。


帰宅して早々、寝室で倒れこんでしまってから動けない。
コートは冷え切った街を歩く為の鎧代わり。
重すぎると却って脱ぐのが億劫で、まだ袖が通された状態。

学校が冬休みを迎えても、和磨には夜までバイトがある。
生活を支える雑貨屋は師走の慌しさ。
クリスマスが終われば年末年始の支度、疲れ切って当然。
何かと物入りの時期なので、金銭の為にと組まれた休みまで働き通し。


キングサイズのベッドに一人きりは幾ら長身の和磨でも広すぎる。
新品のシーツは何も語ってこない。
強張る肌触りで馴染む事を拒み、無機質な冷たさ。

一年の終着で何となく無気力になる身体。
大晦日なので家でも新年の準備は色々とあっても、今は置き去り。

眠りに沈み込むまでもう秒読み状態。
せめて暖かい物に包まれたいが、ブランケットは足元で丸まったまま。
もし手元にあったとしても指すら鉛のようでは叶わないだろう。
何だか全てが面倒になって、今度こそ目を閉じる。


「何や、寝とるんか。」
「別に良いさね、寝てる間に悪戯しちゃうから。」

耳がウサギのように立った気がした。
不意に降った低音が、瞼を抉じ開けさせる。

傍らへ腰を下ろされてスプリングが軽く沈む。
シーツに落ちる影は二つ。
いつから寝室に忍び寄ったのか、和磨にとって飼い主の双子。


「何する気なのさ、僕が起きててもするくせに……」

それでも和磨が飛び起きる事は無い。
意識だけが頭を持ち上げた。
口を開くのも気怠くて、此方もいつもより低い声。

「さぁな……、脱がしてから考える。」
「だって和磨は苛められて悦ぶし、癒してあげようと思って。」
「いや、あの……否定はしないし、気遣いはありがたいけど……」

元から勝てないとは云え、相手の前で口篭もるのは不利。
隙を見せた途端に持って行かれる。

俯せのまま肩からコートを下ろされ、セーターから冷気が染み込む。
少し身軽になっても和磨に抵抗する気力は無い。
堅い手と細い手、四つ掛かりで衣服を剥がしていく。


仰向けにされて、最後の一枚だったシャツが首から抜ける。
素肌にシーツは震えそうな冷たさ。
思わず縮こまろうとしたら、楔波に顎を掴まれた。
帰宅してから初めて金色と目が合う。

「……すぐ熱くなるな、お前は。」

和磨の視線を誘惑として受け取ったらしい。
息の掛かる距離で艶っぽく囁いて、唇を塞がれる。


双子の身体は和磨を温めてくれない。
冷たい眼や手で強引に熱を上げさせ、そして奪い取る。
だからこそ「丁度良い」なんて言うが勝手な話。

落ち着くとか癒されるとか、そんな安心感は此処に無い。
寧ろ、苦しくて呼吸が乱れる。

堪らなくなって泣き出せば、濡れる頬を舐められた。
双子にとって和磨の涙は蜜。
目を腫らした表情が極上に甘いと、赤い舌を覗かせて。

歪めた口許が愛でる場所はそれぞれ違う。
楔波に唇を吸われる間、紫亜が充血した屹立を咥え込む。
欲情させる水音は絶えず耳を騒がす。
そうして沸点に達しても、まだ宵の口でしかなく。



「んんっ、あ、う……ッ、あぁ!」


腰を掴まれている訳でもないのに、乱雑に揺れる身体。
寝そべった楔波に跨る頃、和磨は自ら欲しがるようになっていた。
深く刺ささった刀身を秘部で味わって。

衣服をベッドの下に投げ捨てられ、曝け出された素肌。
白から朱に染まって汗の珠が浮く。
緑の瞳は蕩けて、敏感なだけ快楽には素直。
和磨が好んで纏う香りに精液が混じり合い、淫らに匂い立つ。

「淫乱やな、ホンマ……」
「あんまり甘くって溶けそうさねぇ。」

痴態に視線を注ぐ二対の金色は尚も冷たい。
それでも確かに濡れた低音。

楔波と和磨が繋がる間ですら紫亜は大人しくしていない。
一杯に拡げられた蕾に赤い爪の先を潜り込ませる。
もう片手も、和磨の下腹部へ伸ばして反り立つ熱を包む。
蜜の溢れる先端を摘まれれば一際高くなる声。


「……夢かも、しんない……こんなの。」

嬌声の合間、一つだけ切ない響きが唇から零れた。
流れる涙を止めないまま。

飼い主とペットの関係になったのは和磨が望んだ事。
どれだけ経っても楔波は飽きずに求め、此方が強請る時も応えてくれる。
それに対して、紫亜も片割れに軽く嫉妬を見せる。

何も考えず溺れたいのに。
熱も感情も儚く、三人で分け合う物に形は無い。

「……何も変わらんやろ、夢でも現実でも。」
「そうそう、起きたら同じ事するだけさね。」

和磨の言葉から心情を汲み取れる程、双子は優しくない。
楽しめれば何でも良いのだ。
けれども、返答は胸に甘く染み込んだ。

「ん……、ああぁッ!」

幾度目かの絶頂を迎えた身体に、熱が弾ける。
深く刺さった刀身も同じく。
内も外も白濁に染められて、意識も飛びそうになる。
このまま溶けてしまえば良いのに。




「……起きぃや和磨、寝坊やで。」


肩を揺する呼び声で、和磨はシーツに埋めていた顔を起こした。
あのまま熱に身を任せて眠りに落ちてしまった後。
下ろし立てだったのに、ベッドに敷いた日のうちにもう皺だらけ。
雪原を思わせた真白は染みが広がって湿っぽい。

朝かと思えば、カーテンの隙から覗く外は暗闇。
どう見たってまだ真夜中。
「寝坊」の意味をぼやけた頭で考えていたら、答えをくれた。

「年、明けたで。おめでとうさん。」
「今年もいっぱい遊んでやるさね、保証はしないけど。」

緑の目を擦って、欠伸の涙は乱雑に拭い去る。
時計を見せられれば日付の変わった後。
実感は湧かず、劇的な物なんて何も無いけれど。

また一つ、双子と過ごしてきた時間は刻まれた。
共に歩み続けて確かな足取りで。


「ん……、それより、いい加減お腹空いた……」

「此方こそ」の代わりに、和磨は間抜けな返答。
考えてみれば、帰り道で軽く買い食いはしても夕飯抜き。
欲望を味わっても腹は膨れない。
飲み込んだ二人分の白濁がまだ喉に残っている。

弱々しい訴えを笑うと、紫亜が台所へと一っ走り。
冷凍庫で固めていた三人分のプリンを持って来てくれた。
当然、お揃いの緑のスプーンも。

腰が立たないままシーツに座り込んで、プリンで乾杯。
スプーンの先を突き刺せば雪を踏む音。
伝わる甘さよりも舌が凍え、静かに目を閉じた。
口腔の冷たさで雪原の錯覚は再び。
絡んだ腕すら和磨の温度を奪う物でも、そう悪いものでない。

此処が何処だって、一人ではないなら。



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