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== 梅染街 ==

砂糖仕掛けの夜宴(楔波×和磨×紫亜)

*性描写(♂×♂)

今年も書かせていただきました、ハロウィン物です。
以前、紫亜君が魔女で楔波君が狼男と聞きまして仮装させちゃいました。

やっぱり甘い物を肌に落として…
このまま抱き付いたら、クリームやらプリンでべったべたになるでしょうな。
終わったら皆でバスタイムかなとも(´∀`*)


平日は雑貨屋、週末はカフェで仮装する10月も最後の日となった。
勤務時間を過ぎた魔法使いは学ラン姿。
笑うカボチャに囲まれる日々も思えば忙しくも賑やかなもの。
また朝が来れば、近付く冬の足音がずっと大きくなる。

バイトからの帰り道、冷えた夜気に和磨の吐息が溶ける。
物寂しさの前に祭典が一つ待ち構えているのだ。
大事そうに抱える紙の箱には「sweet smack」のロゴ。


ハロウィンなのでパーティしよう、と提案したのは紫亜だった。

反対意見を述べる者なんて元から居らず、今夜決行。
お菓子は勿論カボチャ味。
ケーキもプリンも食べたいと強請られ、箱いっぱいの甘い匂い。
他の準備は済ませておくので早く帰って来いとの事。

そうして、もうマンションの部屋はすぐそこである訳だが。
どうも朝から背筋にぞわりと何かが走る。

嫌な予感なのだか、或いは。


「お帰りさねー、和磨。」

何故か、明かりが点っているのは玄関の電球一つのみ。
ドアを開いて早々に黒い塊に抱き付かれて、危うく箱を落とし掛けた。

此処に住んでから、ほぼ毎日の攻防だと云うのに。
遣り過ごせなかったのは不覚。
じゃれつく正体は、魔女に化けた紫亜。


和磨でも丈が長めだった黒いTシャツ一枚の格好。
紫亜が着るとミニワンピースになる。
頭には、去年のハロウィンに雑貨屋で被っていた魔女帽子。
よく見てみれば、身に付けている物はどちらも借り物。

「ただいま、可愛いねソレ。」
「ん……、ありがと。」

幼さが残る紫亜だとますます子供じみて見える。
思わず口許が緩んで笑いかけた隙。
背伸びで引き寄せられ、奪われる形で唇が重なった。


「……箱、潰れるで。」

駄目だ、と咎めようとした声は呑み込まれる。
紫亜にばかり気を取られていたので死角からの低音に肩が跳ねた。

パーティだからと施されたのだろう、狼の耳を生やした楔波。
いつの間にかこんなにも近く。
有無を言わせぬ空気、魔女に絡まれる和磨から箱を取り上げる。
そのまま背を向けると一足先。
灯りが消えたリビングの闇に溶けて行った。

少ない口数はいつもの事。
故に判り難いが、不機嫌混じりが伝わる。

其の苛立ちの名を「嫉妬」だと楔波はまだ知らない。
相手が片割れであっても、小さく棘を刺す。
無自覚で示す感情に浮き沈みするのは、和磨の方なのに。


気を取り直して、足を踏み入れたリビング。
パーティ会場にしては随分と暗くて思わず見回してしまう。
照明が消えている所為だけでなく。
住み慣れた部屋は今、何となくしっとり艶っぽい。

カーテンは開かれ、ガラス越しに冴えた夜空と月。
点々と囲むジャックランタンのキャンドルが申し訳程度に光を与えている。
今日はテーブルも椅子も不要らしい。
広い床に敷かれたクロスの上、簡単なパーティ料理の皿とケーキ箱。
席は人数分だけ転がされたクッション。

蝋燭の灯りでクリスマスを過ごした事もあるので既視感。
無表情に笑うカボチャの所為か、あの時よりもずっと不気味だが。

「えーと……、何かの儀式でも始めるの?」
「間違ってないかもしれないさね、生贄も居る訳だし。」

雰囲気に呑まれそうな和磨が怪訝に呟けば、背後で含み笑い。
ふわふわ柔らかい物で頬を撫でられた。
覚えのあるウサギの耳。
パーティに参加するなら変身しろ、と云う事か。

ウサギになったら剥ぎ取られる衣服。
羞恥なんて今更、それでも心音は激しく。



「はい、あーんして?」

紫亜の声に従い、差し出されたチキンに齧り付く。
油分で艶々した赤いマニキュアについ眼を奪われながら。

頭上から伸びた長いウサギの耳、此の格好の和磨は手を使えない。
甘えていると云うより、躾られて命令に逆らえず。
暗い部屋に零れる咀嚼音。
先程からずっと、黙々と食べるだけが続く。

こんな緊張感を含んだ状態で落ち着ける訳があるまい。

ただでさえ下着すら許されない全裸なのに。
まだ早いけれど、ほんのりエアコンを効かせて暖めた空気。
大きめのブランケットも羽織ってマント代わり。
お陰で幾らか過ごしやすいものの。

帰宅してから、こうしてずっと紫亜に纏わり付かれているのだ。
楔波とはまともに口すら利かず時間だけが過ぎる。
喧嘩している訳でもないのに。

紫亜に甘い和磨は突き放せず、されるがまま。
楔波が面白くないと思っているのは確実。


そうしているうちに、そろそろ皿も空になる。
箱を開けるとお待ちかね。
ホイップに砂糖を控え、カボチャの甘さを生かしたケーキ。
苦味が効いたカラメルソースのパンプキンプリン。

甘い物のお供は三本揃ったスプーン。
キャンドルの灯火にガラスが透け、緑の光に濡れる。

「……んっ?」

かと思いきや、突き出されたのはスプーンではなかった。
眼前のカボチャの香りはクリームの塊。
べたつきも構わず、楔波が手掴みしたケーキ。

「食うなら、さっさとしぃや……」
「う、うん……、食べる。」

此れ以上、機嫌を損ねさせてしまうのは不味い。
頷いた和磨が慌てて舌を伸ばす。
それに、やはり構ってくれるのが嬉しかった。


手から物を食べるのは慣れつつも、どうしても気恥ずかしい。
飽くまで家の中だけの姿なのだが。

華やかな外見から意外な程ケーキは自然な甘さ。
たっぷり多めのクリームに鼻先が埋まりそうになる。
一口程度では引っ込められず。
骨張った指先もそっと舐めればカボチャの味。

「楔波は食べないの?」
「……貰う。」

甘い物が苦手だと云うから、あまりくどくない選択にしたのに。
味わってくれないのではつまらない。
首を傾げてみると、やっと楔波も頷いてくれた。

そうして不意に、和磨の口から離されるケーキ。
崩れかけたクリームが裸の胸に垂れた。
冷たさに身震いしてもほんの一瞬のうちに熱に変わる。
拭い取ったのは、顔を寄せた楔波の舌。

「……甘い。」

濡れた低音に眩暈がした。
ケーキの事だけではないと悟って。

胸元から舌でゆっくり這い上がり、クリームで汚れた口許まで。
少し離れるだけであまり表情が窺えない暗さ。
至近距離になってから初めて捕われる、冴えた視線。
唇を擦り合わせると安堵に溶ける。

温もりを求めて腕を伸ばした。
肩からするりと流れ落ちるブランケット。
熱くなった下腹部も晒されて。


「食べ終わるまで待てなかったさね、やっぱり。」

一人ゆっくりケーキを味わっていた紫亜が、スプーンを咥えて笑う。
予想通りになってしまっただけ何も言えない。
見られていると分かっていても、止められなかったのだ。

剥き出しな和磨の背を爪弾き、座り込んだ腰に落ちる赤い爪。
双丘の谷間に丸まった尻尾を撫でる。

ウサギの耳とセットで蕾に捻じ込まれていたのだ。
ふわふわ毛並みの先は小さなプラグ。
何度も遊ばれているので慣れつつも、まだ物足りない。


ブランケットはそのまま冷たい床の敷布。
甘い唇を貪り合う楔波に身を任せる形で寝そべった。
紫亜が弄る尻尾に腰を捩じらせながら。
もう好きにして欲しい、と生贄の心持ちになって。

暖かい部屋でケーキもプリンも柔らかくなる頃。
掬い取って薄い肌に塗られるたび、舐められては蕩けそうになる。


膨らんだ涙まで吸われ、ゆっくりと瞼を持ち上げた。
潤んだ瞳に映るのは楔波。
巻き癖の金茶を撫でて、引き結んだ口許が解ける。

「……ウサギ似合うで、可愛い。」

こんなタイミングで言うなんて反則。

黒い狼の呟き一つ、火照ったウサギが朱色に染まる。
魔女が愉しげな含み笑いを零した。
暖房のスイッチを切ったのは、気を利かせての事。



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== Comment ==

今宵は熱でもっと甘く
ぬちゃぬちゃといつの間にか部屋の中は湿った水音が響き
鼻を掠めるのは甘い香り

「は、ぁっ」

漏れる声も息も暑くて溶けてしまいそうだ
食べかけのケーキやプリンと同じように

「和磨のナカ俺らのでいっぱいでトロトロに熱いさねぇ」
「や、っだって」

何かを言うだけで熱を帯びる
それがどれだけ経っても面白いと思えるのだからいい玩具だ
俺はそうは思っているけど、きっと片割れはそれとは最近少し違うみたい

「楔波、こっちで遊んでいいさね?」
「…好きに、したらえぇ」

くちゅりと舌を絡めてキスを交わす二人を横目に
ヒクヒクを口を開くそこに残っていたケーキを食わせてやる

「っんん!??ちょ、紫亜??」
「ケーキ食べたそうにしていたから…ほら、楔波のキスのように味わって」

ぐちゅりとケーキをねじ込むと
ヒクつくそこは甘いクリームを零しながら食べていく
こうしたことは普段からしていること
馴らされているからこそ欲しがって美味そうに飲み込みその感覚に身を震わせる
けれどそれでも楔波にキスを強請る和磨
楔波もそれに応えてる

ほんと、いつの間に楔波は和磨の思うままに動くようになったのか
一緒にこいつを玩具にペットにしていたはずなのに
今では楔波は飽きずに和磨を抱くことが多い
むしろ俺がいたずらを仕掛ければなおさら自分だけを見るように仕向けてる気がする

俺はそれでも面白いとは思った
あの楔波がこうも変わるものなのかと
それに、それでも俺は

「和磨…俺のこともちゃんと感じてよ」

ニヤつく南瓜のランタンに見られながら
甘いクリームに自らを沈める

「楔波…俺はお前も好きさね」
「…今更、やろ」

「「和磨、トリックオアトリート」」

悪戯もお菓子もどっちもお前で満たさせて欲しい

**

紫亜のちょっとした嫉妬と
楔波がいつの間にか和麻君に甘くなってたって話ww
いつもありがとうございますー!ニヤニヤしましたww
いいですねぇ~少しずつこう…離れがたい関係になってるのが!!
普通のラブラブではないのかもしれませんが、3人のラブラブはこれですよね!
ごちそうさまでしたーw
カボチャの微笑が溶ける頃
今年、まだ口にしていなかった言葉。
馴染みの物なのにぼやけた思考では認識が遅れた。

お菓子をくれなきゃ悪戯するって?

お菓子を持ってきたのに悪戯されている現状。
それとも、まだ足りないのなら……

手探りだけで見つけたパンプキンプリンのカップ。
指先を伸ばして、ぬるくなった中身をたっぷり掬い取った。
折角スプーンがあるのに行儀が悪いけれど。

「紫亜……、食べて?」

糸を紡いだ唇で呟けば、思いのほかに濡れた声。
恐る恐る差し出すと含み笑いの微風。
返事も無いまま食いつかれ、そのまま千切られるかと思った。

既に注ぎ込まれた二人分の情欲の残骸。
食べさせられたクリームが、刀身を突き刺した紫亜に混ぜ合わされる。
粘り気の強い水音に羞恥を覚えた。
堪らず一息吐き出したら、むせ返るカボチャの香り。

指を深くしゃぶられたままの抜き差しはむず痒さが駆け抜ける。
上下で互いに咥え合って、妙な感覚。

「えっと……、楔波は?」
「……これでえぇ。」

唇に触れてきた無骨な指はべたついていた。
カップに突き入れたのは楔波も同じ。
不器用な動作でグロスのように塗られる、カラメルソース。

頬を掴まれて、舌を絡ませながらの口づけになる。
俺だけ見ていろと言われた気がした。

「楔波とのキスが一番感じるみたいさね、和磨……」

喋る為に少しだけ口が開かれれば、唾液の零れ落ちた気配。
反応する身体は正直。
最奥を支配している紫亜にも当然伝わってしまう事実。


きっと、此の関係は運命的な物ではないと思う。

訳も解らないまま惹かれて僕から結わえた糸。
飽きられたらいつか切られる物だと怯え、泣いた数は覚えていない。
それでも離さず手繰り寄せたら変わっていった。
頑丈になって、色を変えて、強く握り返してくれる。


暗闇に暖色の灯りは息苦しいほど熱くなる。
いっそ月明かりだけだったら夜は冷たいままなのに。

視界の端に、小さな火が揺れるジャックランタン。
眩しい橙色は余裕綽々に笑っていても、このままでいればいつか崩れる。
溶けて流れていく姿は僕自身を思わせた。

消されない限り熱が止まる事は無く、ただ蕩かされる。
もう自分の意志ではどうにもならずに。

***

紫亜君視点のSSも付いて萌えが倍増…楔波君の変化も美味しいです(´Д`*)
相変わらず玩具って言ってても、嫉妬する辺り紫亜君にも変化あるようで…
普通ではないからこそ、繋がるのにじっくり時間かけていけば良いのですv

それでは、ありがとうございましたー!
私だけでは限りがあるので双子君視点は大変嬉しいですっ!





        
 
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