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== 梅染街 ==

血の通う椅子のささくれ〈1〉(紫亜×和磨)

同性愛描写(♂×♂)
作中の漫画は実在するものだったりします…
いや、本当に似てたもんで(笑)。

配布元alkalism様より。


背にした壁と窓から準備体操の掛け声が聴こえる。
気持ち良い青空、体育の授業は賑やかに行われているらしい。
尤も、和磨には遠い世界の話。

暖かな日溜まりの教室は制服の抜け殻だけ。
他に誰も居らず、ページを繰る音が一つ二つ落ちる。


窓際の床に座り込む和磨は、漫画を広げて読書中。
双子と云えば、チャイムが鳴る前から屋上に姿を消した。
時には行動を共にしない日もある。

体育に出席しないのは、苦手な球技から逃げる為だけでもない。
此ればかりは一人きりで読みたかったのだ、如何しても。

神妙な表情にしては赤い頬。
時折ページから眼を逸らして、再び読み進める。
双子に見られたら何と言われるやら。
和磨が屋上へ行けない理由も、漫画の内容に。


「それ、そんなに面白いさね?」

心臓が思い切り一つ跳ねた。
危うく本を落とす寸前、慌てて閉じて捕まえる。

恐る恐る顔を上げてみれば、同じ目線の金色。
癖の無い栗毛に、赤く艶めいた爪。
耳元で揺れる大きな三連ピアスが陽光を乱反射する。

しかし、和磨が眼を細めた訳は眩しい所為だけではなかった。
不味い事態になったと、心の中だけで呟く。


「あれ……、紫亜、屋上行ってたんじゃ。」
「和磨が全然来ないからさね。其処で待ってたのに、漫画読み出すし。」
「え、見てたの……?居たんなら声掛ければ良かったのに。」
「ん?舐めるように読み耽ってたから、お邪魔かなと。」

否定するべき言葉なのだが、少なからず衝撃を受けた。
先程からまともに紫亜の顔が見られない。
何故ならば。

「てゆか、それエロ漫画さね?」

本を隠そうとしても遅く、言い当てられた事実。
何しろタイトルだけであからさま。

「どれ……、何処読んで盛ってたんだか見てやるさね。」
「やだ!引っ張んないでよ、傷むってば借り物なんだから……!」
「あ、見なよ和磨、あんなところにプリンが飛んでる。」
「あのねぇ……」

引っ掛かった、と云うより、脱力してしまった一瞬。

生まれた隙を紫亜が見逃す筈が無い。
本を奪い取られて、攻防戦は和磨の敗北に終わる。


漫画は男性向けの成人誌でなく、ティーンズラブ系。
要するに過激な性描写を含む少女漫画。
表紙に大きく描かれているヒロインを、改めて一目。
紫亜が何か気付いた表情。

其れは、猫を思わせるコケティッシュな少女だった。
栗色のショートヘアに、金色の眼。

そう、和磨の眼前の小悪魔によく似ていた。

「何これ?どーゆー意味?」
「……ッ……」

いつもの笑みを消して、瞼を伏せ気味に問われる。
少女と同じ金色の眼を細めた表情で。
息を詰まらせた和磨は、泣きそうな程に紅潮した顔。
非常に気まずくて言葉が出ない。

少女の痴態で埋まった漫画。
衣服を剥ぎ取られたり、男に舐めさせられたり。

「あ、ご、ごめん……って、痛い痛いッ!」

本の角で叩かれて和磨が悲鳴を上げる。
紫亜も本気ではなく、大して力を込められている訳でもない。
しかし、そこそこ厚みがあるので効果は抜群。

「ごめんじゃなくて、どーゆー事かって訊いてるさね。」
「いや、あの……、ね……」


「紫亜君に似てると思わない?」と、見せられたのは今朝の話。
漫画の貸し借りする仲の女子から。
和磨も面食らったものの、素直に受け取ってしまった。
遠慮して突き返す事だって出来たのに。

故に、双子の眼を気にしてひっそり読んでいたのである。
隠れ方が甘過ぎたので無駄な足掻きだったが。

「"紫亜が女だったら良かったのに"とか思いながら読んでた訳?」
「違っ、思ってないよ!あ、あの、怒ってる……?」
「怒ってないさね、でも少し傷付いちゃったかも。」
「えー……」

紫亜はそんなにも脆い性質でなかったと思うのだが。
機嫌を損ねてしまったのか、拗ねた振りだか。


「それとも……和磨、俺にこーゆー事したいの?」

一瞬判断に迷ったが、やはり後者だったらしい。
床に伸ばしていた脚に圧し掛かる重み。
誘う表情の紫亜に距離を詰められ、壁際の身体は逃げ場無し。

肌蹴た制服はボタンを外す手間など要らず。
和磨の手を取り、裸の胸に宛がう。

紙面に描かれた少女と違い、当然ながら膨らみの片鱗も無い。
けれども、質感は確かに生きた人間の物。
こうして触れ合えるのだ。
少女がされているように、紫亜に劣情をぶつける事も出来る。


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