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== 梅染街 ==

反射光にまじなう〈3〉(楔波×和磨×紫亜)

*同性愛描写(♂×♂)
全体的に辛口な話ですが、最後は少し甘いつもり。
喧嘩アリの子達だから双子君達も和磨も「守る」「守られる」よりは
一緒に戦える相手が良いんじゃないかなぁとか。
男の子なんだから暴力で解決するのも一つの手なのですよ、ええ。
物理こそ至高、て口揃えて言いそう(´∀` )

配布元alkalism様より。


二度目の洗顔に向かう和磨は、人目を気にして忍び足。
誰にも見られず済んで幸いだった。

こそこそしなくてはならないのも、紫亜の所為。
喉で受ける覚悟なら出来ていたのに。
達する直前に唇から外され、泣き顔を白濁に染められた。

急ぎたいのに砕けた腰では走る事も出来ず。
下着の中も、流れ出た楔波の精液で粘っこくなる。
酷い行為は珍しくない関係。
けれど、今日ばかりは唾を吐き掛けられた気分。


血だらけのハンカチは使える面が少ない。
水を被った後、まだ止まらない涙と共に目許だけ拭った。
顔どころか前髪まで濡れたまま。

教室に戻ってみれば丁度、双子も引き戸の前。
和磨の鞄を一緒に持って。

「何や……まだ泣いとるんか、和磨。」

頬の雫を拭う大きな手。
真っ直ぐ和磨を見る金色に、呼ばれた名前。
ただそれだけでも。
どんなに安心したかなんて楔波は知らないだろう。

「楔波……っ、あの、キスして良い?」

堪らなくなり、愛しい相手に腕を伸ばす。
目線を合わせて切なく問い掛けた。
確かに此処に在っても、ずっと離れていた唇が恋しくて。

「傷、痛くても構へんならな。」
「うん……」

わざわざ了解を得る事を妙に思ったか如何だか。
楔波の返答も今更と云うもの。
廊下との一線、足を踏み出すと教室で抱き留められた身体。
絡んだ吐息を塞いで、唇が擦り合う。

先程の情交の時とはまるで違う、甘い熱が上がる感覚。
それこそ蕩けてしまいそうな心地良さ。

「ッ、んー……っ!」

歯を立てられ、痛みに呻いたのは突然。
本当に食べられてしまうかのような強さで。

尚も唇は剥がれず、開いた傷口が深紅に滲む。
殴られた時よりも鮮烈な火花。
貪り合う舌と鉄錆の匂いで朦朧とする。


息苦しい程の長いキスを終える頃。
名残惜しく糸を紡いだ唇は、震えて灼熱。

「だから言ったやろ?」
「だから、って……、傷噛むとか鬼?」
「あーらら、また真っ赤。」

腫れ物を赤い爪で突付かれ、和磨の肩が跳ねた。
さも可笑しそうに紫亜が口許を歪める。

「紫亜は、悪魔だよね……」

痛い事は嫌いではないが、流石に限度がある。
傷口を押さえて少し恨みがましい声。
ほんの呟きだったが、双子の耳には届いたらしい。

「鬼に悪魔な……、丁度えぇやろ。」
「そうさね、お前が化物なら釣り合い取れるし。」

ああ、と和磨自身も「化物」と言われた事を思い出した。
普通ならば決して誉められたものではない。
が、此の面々には相応しい呼び名か。

化物を玩具にする相手なら、それくらいでなければ。
そもそも、誰かと連むなど和磨にとって今までに無かった事。


同性と話が合わない為、友達と云えば昔から女の子ばかり。
それでも、不自由も寂しくも特に無く。
寧ろ必要無いと思っていたのに。
恋をしてしまった事で、一緒に居たい存在が出来た。

どんな扱いを受けても、既に二人の所有物に成り果てた後。
今更、他の誰かに触れて欲しくない。


楔波の肩越し、教室を満たしていた茜色の夕陽は沈む頃。
寸前までの眩しさから眼を逸らしても、網膜に残像。
そこで思い出した事。
冷や汗を感じて和磨が顔を上げる。

忘れ掛けていたが、光が灼き付いたのは二度目。
携帯で痴態を撮られた時。

「あの、えっと、紫亜……さっきの画像って……」
「ん?あぁ、此れの事?」

飽くまで軽く言い放って、紫亜が携帯を向ける。
慌てて取り上げようとしても和磨の手は空を掻いただけ。
一瞬だけでも見えてしまった画面。
羞恥の眩暈に、思わず崩れ落ちそうになる。

「もー……、やだ、消してよ……」
「よく撮れてるのに。」
「何か今日さ、二人とも色々と酷くない……?」
「なら続きは甘ーくしてやるさね、家帰ってから。」

引き寄せられて濡れた頬を一舐め、囁かれた。
まだ終わりじゃないと。

戸惑いつつも、頷いてしまった自分が恥ずかしい。
元から拒否など出来ず浮かれたのは真実。
あれだけしておいて、物足りない事を見透かされていたのだ。


「腰立たないとか言うなよ、明日騒々しくなるかもしれへんし。」
「……え、何それ?」

先走る火照りに、楔波が冷めた声で棘を刺した。
和磨には意味が解からず。
やれやれとばかりの溜息で、紫亜が続ける。

「だって和磨、やっつけたんでしょ?そいつら復讐来るかも。」
「せやな、怖い先輩やら強い仲間やら連れて。」
「あー……、修羅の道だね……」
「お前一人の問題で俺ら三人の問題になるんだから、解かってんの?」
「……あほ。」
「ちょ、そこまで言う?!」

引き戸を閉め、暗くなった廊下に言い合う声が遠ざかる。
血生臭さは消え失せて、いつも通りの空気。


*end

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