宝石箱には夢魔が棲む
「Noisy Kitchen」創作の遊び場です。
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容姿が優れている事に自覚の無い者は扱い難い。 面倒と云うか厄介と云うか。 心情に違いがあれども其の点は同じだ、鞍吉も和宏も。 「可愛い」を素直に受け取ろうとしない青少年が此処に二人。 そんなに重く考えなくても良いのに。 和磨にとって気軽な言葉なので拒まれてはどうしたものやら。 女同士なら「あなたこそ可愛い」と返して欲しいからこその台詞。 男の場合ではどうにも複雑になる。 それとも、却って思い遣りに欠けていただろうか。 当人が口にして欲しくないなら、誉め言葉であっても迷惑になる。 「男が言われたって嬉しい訳ねぇだろ……」 「んー、僕はその感覚解かんないねぇ。あんまり言われた事無いし。」 わだかまりを隠し持ったまま終わりを告げる甘い宴。 話の続きは仕事後、更衣室で。 黒ウサギと青虫も舞台を下りて非日常を脱ぎ捨てる。 見慣れたパーカーの鞍吉が唸れば、白いシャツの和磨が首を傾げた。 和磨が「可愛い」の言葉を貰う機会は鞍吉や和宏より少ない。 惜しみなく与えてくれるのは、口癖になっている光一郎くらいだと思う。 数より質が大事なので別に構わないけれど。 楔波が「可愛い」を伝える相手は和磨唯一人だけ。 口許どころか顔全体が緩んでしまう事実。 唇を引き結んだ愛しい男から贈られる故に、大きな価値が出るのだ。 独特の訛りが混ざった低音一つで蕩けそうになる。 尤も、和磨にとって世界で一番可愛いのは紫亜だが。 どんな少女より魅力を持つ小悪魔。 手酷く扱われて怖くて堪らない時があるのに、もっと壊して欲しくなる。 紫亜から「可愛い」と微笑まれるようになったのは楔波より後だった。 今でこそペットに対する物と同類で口にされるが。 「可愛い」が嬉しくない、と云う心情はやはり理解出来ず。 こうして和磨自身の場合を考えてみても、あまり参考にならなかった。 鞍吉が滅入っている事を察するのは容易い。 ただし、何故そこまで悩むのかとなれば解からなくなってしまう。 そもそも問題はもっと根本的な物じゃないだろうか。 軽く頭を捻ってみて、ふと解ける。 「男が可愛いって言われても、ての……本当にそうかな? 鞍君もし女の子だったとしても同じ反応しそう、素直に喜ばないと思う。」 仮説を口にしてみると和磨は妙に納得してしまった。 男だからとの点に固執しているが、どうも性別云々でない気がするのだ。 大抵、鞍吉の悩みは自信の無さから生じる。 「……ちょっと待て、何だよそれ?」 「だって自己評価低すぎて変なんだもん、宮城君もだけど。」 「なっ、和と俺は全然違うだろ……!」 「子供って点は僕にとって同じだよ、客観視は大人のたしなみって言うしさ。」 いつまで経っても育たない。 悪い事とも言い切れず、改善の必要性も問われる。 こう云う相手には恋人が幾ら「君は魅力的だ」と説いても無駄。 結局は自信に繋がらないので、第三者は匙を投げるのみ。 その真意が鞍吉に全て伝わるとも思わない。 ただの嫌味に聞こえているなら、それはそれで仕方なし。 鞍吉が溜息を吐けば、案の定。 「……お前は良いよな、妖精みてぇに色素薄くて。」 「純日本人に不満でもあるみたいだね、鞍君てば。」 「違ぇよ……、烏みてぇに地味な奴の気持ちなんか解からねぇって事。」 「地味?烏濡羽って言葉知らないの?」 予想外の返答はお互い様で、いつも噛み合わない会話。 和磨としては筋道立てているつもりなのだが。 鞍吉に根付いたコンプレックスは簡単に消え去らない。 黒には黒の美しさがあるのに。 「それと僕が美しいのは当然の話だよ、磨いてるもん。」 飄々とした態度を崩さない和磨の声が、今だけは少し強い響き。 クォーターだから、金髪碧眼だから。 美しくあろうとする努力を無視して、そう言わないで欲しいと。 シャツの上にニットカーディガンを着ていても冷える。 学校帰りでカフェに直行したので、今日も和磨は制服のまま。 羽織る一瞬、背中で学ランが閃いた。 黒アゲハを思わせる儚い舞。 青虫は他者を妬まない。 美しい蝶々になれる事を知っているからだ。 *** いやー、大変お待たせいたしました(´ω`;) ハロウィンも終わった事だし、衣装を脱いだ後のお話をと… 和磨はかなりナルシストなので、自己評価低い鞍君と和君をこんな目で見てるようです。 決まった美しさなんて無いんだよ!
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